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特別企画 東京都下水道サービスが創立40年

 東京都下水道サービス株式会社は令和6年8月1日をもって創立40年を迎えた。これに伴い8月6日、東京ステーションホテルで記念式典を開催し、多年にわたり同社の事業発展に貢献した関係団体、企業、個人計61者に感謝状を贈呈した。また、東京電力ホールディングスの小早川智明社長による記念講演会を開催した。


主催者挨拶

東京都下水道サービス株式会社 
代表取締役社長 神山 守

神山社長

 当社は本年8月1日をもって創立40周年を迎えることができました。

 昭和59年に東京都、民間の資金、技術力を融合・活用し、公共性を保持しつつ、効率性と経済性を追求することを目的に設立され、以来40年間にわたり、東京都の政策連携団体として、下水道局との一体的な事業運営を行い、下水道サービスの維持向上に努めてまいりました。

 設立当初は汚泥処理を中心としてスタートした事業も、業務範囲を順次拡大し、現在では下水道管の維持管理や設計・施工管理から水再生センター・ポンプ所及び汚泥処理施設の運転・保全管理に至るまで、下水道の上流から下流までの業務を総合的に担っております。

 加えて、蓄積した技術やノウハウ・人材等を活かし、新技術の開発や他都市への普及、人材育成や技術継承、災害支援、国際展開にも取り組むなど東京都内にとどまらず、広く国内外で事業を展開し、大きな成果を上げるまでに成長することができました。

 これもひとえに本日ご列席の皆さまをはじめ東京都下水道局、株主各位ならびに関係各位のご支援と諸先輩方のご苦労の積み重ねによるものと、敬意を表すとともに心より感謝申し上げます。

 本日は61名の企業・団体等の関係者のみなさまをお招きしております。社を代表し感謝状を贈呈させていただき、改めて感謝の意を表したいと存じます。

 さて、現在の東京下水道を取り巻く事業環境を見ますと、生活様式の変化や将来的な人口減少などにより下水道料金収入が長期的な逓減傾向にあるとともに、電気料金などの上昇により維持管理費が増加傾向にあるなど、極めて厳しい状況にあります。また、老朽化した施設の再構築や浸水対策、エネルギー・地球温暖化対策の推進、AIを活用した技術開発など、時代の変化に応じた先送りのできない多くの課題に直面しています。

 こうした状況下にあっても、24時間365日下水道を機能させ、将来にわたり下水道サービスを安定的に提供するとともに、時代の要請に応えた柔軟な事業運営を実施していかなければなりません。

 今後もこれまでに培ってきた下水道の事業運営力を活かし、さらなる研鑽に励み下水道界を牽引していきたいと考えておりますので、なお、一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

40年記念式典を開催した東京ステーションホテル

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来賓代表挨拶

東京都下水道局長 佐々木 健

佐々木局長

 この度、創立40年を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。東京都下水道サービス株式会社の皆さまには昭和59年の設立以来、当局と一体的な事業運営の下、下水道サービスの安定的な提供に多大なご尽力をいただいておりますこと、深く感謝申し上げます。

 設立当初、汚泥処理や再生水事業から開始されました御社の事業は、その後順次業務範囲を拡大してこられました。管路施設では23区全域で出張所の維持管理を担い、さらに令和4年度からは落合水再生センター、中野水再生センターの運転・保全及び水質管理の包括実施に取り組まれるなど、現在では東京下水道のあらゆる業務運営に欠かすことができない総合力を備えるまでに至っております。

 また、現場での経験を活かした創意工夫により、「技術のTGS」として様々な技術開発に力を注がれ、200件を超える産業財産権の取得や、数々の賞を受賞されるなどその功績はこれまで高く評価されているところでございます。

 これからも時代の要請に的確に対応した御社らしい技術開発に期待しておりますし、当局も連携して取り組んで参りたいと考えております。

 そしてその技術力で、御社は東京下水道のみならず、全国の下水道を支える人材を育成し、他自治体や海外へも事業を展開するなど日本の下水道界を牽引するリーディングカンパニーとなられました。御社にはこれまで蓄積された幅広い技術や知識を活かし、今後も当局と手を携え、下水道グループの一員として東京ひいては日本の下水道界をともに支えていただくことを期待しております。

 結びに、今日に至るまで御社を支えてこられた社員、関係者の皆さまや諸先輩方のご尽力に深く敬意を表するとともに、皆さまのご健勝と今後の東京都下水道サービス株式会社の益々のご発展を祈念し、私の挨拶とさせていただきます。

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来賓紹介

式典にはTGSの歴代社長、役員、東京都下水道局幹部らが列席し、創立40年を祝った

記念ロゴマーク

【虹と循環】

東京都下水道サービス株式会社の創立40 周年の機運を醸成する、虹と水の循環のモチーフをあしらったロゴデザイン

式典会場に展示された、記念ロゴマークを配したマンホール蓋


創立40年記念 感謝状を贈呈

受賞者
協会・組合研究会関連企業を掲載)

【協会・組合】

エココンクリート製品協会
エコロガード工法協会
MR2工法協会
下水道既設管路耐震技術協会
下水道メンテナンス協同組合
一般社団法人東京下水道設備協会
日本SPR工法協会
一般社団法人日本下水道光ファイバー技術協会

【研究会】

SR研究会
コンパクトシールド工法研究会
DO–Jet工法研究会

【TGS連絡協議会】

石垣メンテナンス株式会社
クボタ環境エンジニアリング株式会社
三機アクアテック株式会社
重環オペレーション株式会社
株式会社水機テクノス
水ing株式会社
月島ジェイテクノメンテサービス株式会社
東芝インフラテクノサービス株式会社
巴機械サービス株式会社
日立パブリックサービス株式会社
株式会社日立プラントサービス
三菱化工機アドバンス株式会社
明電ファシリティサービス株式会社
メタウォーターサービス株式会社
メルコプラントエキスパーツ株式会社

【関連企業】

足立建設工業株式会社
イービストレード株式会社
N.JETエンジニアリング株式会社
エビスマリン株式会社
協和機電工業株式会社
クニミネ工業株式会社
株式会社クボタケミックス
栗田工業株式会社
一般財団法人建設物価調査会
学校法人産業能率大学  総合研究所
株式会社シビルソフト開発
株式会社シビル・デザイン
株式会社スギノマシン
積水化学工業株式会社
東芝テリー株式会社
株式会社中央興産
月島JFEアクアソリューション株式会社
株式会社日水コン
日本工営株式会社
日本水工設計株式会社
日本ヒューム株式会社
バイオ燃料株式会社
株式会社パトス
株式会社日立システムズ
日之出水道機器株式会社
ベルテクス株式会社
株式会社明電舎
株式会社メーシック


感謝状贈呈式のようす

下水道メンテナンス協同組合
一般社団法人東京下水道設備協会
メタウォーターサービス株式会社

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記念講演会

東京電力ホールディングス社長 
小早川 智明

小早川社長

 記念講演会では、東京電力ホールディングスの小早川智明社長が登壇。自身と下水道事業との関わりや下水道局、TGSの印象などとともに、これからの期待と展望を述べた。

 TGSについては「頼りになる技術者集団であり、尊敬する方々が集う場所」と表現。失敗経験も共有した現場力、ソリューション力があり、お互いのシナジーを活かした未来について夢を語り合える場所とした。

 下水道局については、局をプロジェクトオーナー、協働パートナー、お客さま、アドバイザーとして接したそれぞれの体験談を披露。お客さまとしての下水道局は「事業パートナーとして尊重し対等の立場で接してくれ、その良い関係性が良い提案を生んだ」と振り返った。アドバイザーとしての下水道局およびTGSについては、「症状に応じた的確な処方をする名医」「寄り添い方も温かい」と述べ、特に水処理技術については他分野にも展開可能と期待を込めた。

 これら自身の経験から感じた下水道局の強みは「社会の信頼に応える力」であり、根源には「ザ・ラストマン」-自分たちこそが東京という世界一の都市のインフラを支えているという自負、責任感があるのではないかと分析した。

 最後に今後の展望にあたって東京電力グループの経営理念、下水道局の経営方針、TGSの経営戦略をそれぞれを引用。お客さまのために、使命感をもって能力(技術・人材)を育てることで、安心で快適な生活を支える、という方向性は共通しているとし、これからも「社会の信頼に応える力」を高め、社会課題を解決する「協働パートナー」でありたいと講演を結んだ。

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