Brand Report]はログインなしでご覧になれます
印刷

【FJISS通信(公開版)・第1回】定時社員総会を開催 ウォーターPPPの調査・検討などに重点

 FJISSは6月13日、第5回定時社員総会を東京都千代田区のホテルグランドアーク半蔵門で開催しました。令和5年度の事業内容・決算、6年度の事業計画・予算が報告されたほか、役員の改選が行われ、理事16名・監事2名全員が再任されました。続けて第21回理事会が開かれ、野村喜一会長兼代表理事(日水コン会長)、副会長6名らによる新たな執行体制が承認されました。

 再任された野村会長は「民の役割が強まっている。PPPも受け手の民側の強力な連携がないと成功しない。業種の壁を取り払った“民民連携”が重要」と多様な業種が参画するFJISSの意義を強調しました。

野村会長

 その後行われた懇親会では、田村憲久衆議院議員(自民党下水道議連会長)、盛山正仁文部科学大臣、井林辰憲衆議院議員の国会議員の方々3名も駆けつけていただき、祝辞を頂戴いたしました。来賓あいさつは国土交通省の吉澤正宏下水道事業課長、乾杯あいさつは日本下水道協会の岡久宏史理事長、中締めはFJISSの中村靖副会長(メタウォーター会長)に務めていただきました。

田村議員
盛山大臣
井林議員
吉澤課長
岡久理事長
中村副会長
新役員18名が紹介された
懇親会には国や関連団体などから多数の来賓が出席した

 令和6年度は、事業方針として「官と民との新たな連携や役割分担の提案」「業種の壁を越えた提案」「人材の確保に貢献」などを掲げたうえで、注力すべき重点分野として、①ウォーターPPP等の官民連携における調査・検討、提言、②下水道事業を支える人員体制確保の調査・検討、提言、③第三者機関のあり方の調査・検討、提言、の3つを位置づけました。また、重点分野の実現に向けては、「企画委員会(専門部会)」の組織改編を行うほか、必要に応じて「総務委員会」と「企画委員会」が協働する組織体制の枠組みも検討する方針です。

 令和6年度事業方針の詳細は以下のとおりです。

■令和6年度事業方針■

 FJISSの行動指針に示した『下水道のこれからを支え、持続可能な社会の実現に貢献』することを活動の原点に見据え、前年度の成果を踏まえ、更に深化・発展させるため、引き続き次の事業方針を掲げて活動を行うこととする。

〔令和6年度事業方針〕

①官と民との新たな連携、役割分担を提案し、その実現に向けて行動
下水道に係わる政策課題について、業種の壁を越えた提案
下水道関連産業のステータスの向上を図り、必要な人材の確保に貢献
④インフラを担う企業群として、公益に関する領域での企業活動の連携

 これらの事業方針を実現する上で、今後の下水道事業の持続のためには下水道産業の持続と進化が不可欠。また、人材確保のための給与水準の向上や労働環境の改善、技術の発展への対応等の観点からも、令和6年度事業計画は継続事業に加えて、注力すべき重点分野を次に掲げる3項目とし、様々な調査・検討と提言の実現に向けた行動を展開していく。

(1)W-PPP等の官民連携における調査・検討、提言
 アセットマネジメント(資産の積極的活用)を前提としつつ、官民連携のあり方について、よりフォーカスして企画委員会が主体となり取り組む。特に「ウォーターPPP」に対し民間の立場から、その課題や改善提案を行い、具体の検討にあたっては必要に応じて部会内にワーキンググループを構成して検討する。

(2)下水道事業を支える人員体制確保の調査・検討、提言
 下水道事業を支える我々民間企業においても、少子高齢化や働き方改革の中で、人的体制を保持していくことが難しくなっている。人材確保に関する課題のうち、長時間労働の改善は超勤規制強化も重なり喫緊の課題になっており、新たに業務遂行期間や納期、施工条件等の契約に関する課題について、総務と企画の両委員会が連携を図り、実態把握を行い必要な改善策を検討する。引き続き、業務遂行においてONLINE手法が適切に活用されるようPRするとともに、作業環境の改善等を推進するため、規格に係る諸課題の検討状況もフォローする。

(3)第三者機関の在り方の調査・検討、提言
 従前より取り組んでいる重点分野の諸課題は、引き続き企画委員会及び部会内の枠組みの中でフォローする。

 前年度の成果を通じて得た知見等を踏まえ、会員への有益な情報提供並びにサービス向上に努めるとともに、重点分野の実現に向けて「企画委員会(専門部会)」の組織改編を実施する。重点分野の検討作業を促進させるために、必要に応じて「総務委員会」と「企画委員会」が協働する組織体制の枠組みも検討する。

編集・発行責任者 山本 哲彦(FJISS事務局長)