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下水サーベイランスを国家安全保障の要に

関係団体・尾身茂氏らが財務相・危機管理統括庁へ 社会実装と予算確保を提言

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 全国下水サーベイランス推進協議会および日本下水サーベイランス協会は4月14日、尾身茂氏(日経・FT感染症会議議長、日本下水サーベイランス協会特別顧問)らとともに、片山さつき財務相と面談し、下水サーベイランスをはじめとする感染症対策を、国家安全保障の重点政策とするよう提言を行った。

 提案は次の三点。

  1. 日本の知見を活かした結核等の三大感染症対策
  2. ポリオ根絶への最終貢献
  3. 将来の財政リスクを回避する先行投資としての「下水サーベイランス」の社会実装

 これらの、「日本成長戦略」や「骨太の方針」への反映を求めた。

 これに対して片山大臣は「内閣感染症危機管理統括庁・厚労省・国交省と調整の上で進めるように」と話した。

 また、両団体は同日、尾身氏とともに内閣感染症危機管理統括庁にも訪問し、同様に「成長戦略への位置付け」「骨太方針への明記」「予算の確保と制度化」「推進体制の整備」について実行を求め、今年度補正予算・来年度当初予算に向けた具体的な提案も実施した。

 これに対して内閣感染症危機管理統括庁からは、「下水サーベイランスの潜在力は評価しているので、自治体への情報提供等につき引き続き協議したい」旨の発言があった。

内閣感染症危機管理統括庁への提案内容

1.全国実施体制の構築(内閣感染症危機管理統括庁、厚生労働省、国土交通省)
・拠点都市200、重点先行都市50を令和8年12月までに決定
・令和9年度から定期的・継続的な採水・分析を実施

2.予算の確保(内閣感染症危機管理統括庁、厚労省、国交省)
・下水サーベイランス実装事業創設(分析費用:5.2 億円/年)
・データプラットフォーム構築・運営(3億円)
・設備費補助(自動採水器等:1.5億円)

3.データプラットフォームの構築(内閣感染症危機管理統括庁、厚労省、国交省)
・情報の一元化と共有ルールの整備
・測定手法の補正技術の確立支援

4.法制度の整備(内閣感染症危機管理統括庁、厚労省、国交省)
・感染症法・下水道法の改正
・データ活用ガイドライン・国際標準化の推進

5.調査研究・情報共有体制の整備(内閣感染症危機管理統括庁、厚労省、国交省)
・全国的なデータ共有・研究体制の構築と予算措置