れており、最新の技術や機器等の情報が集積する下水道展が札幌市で開催されることはとても意義深いことと考えます。 下水道展は日本の下水道界最大のイベントとして 今年の下水道展は8月1日から8月4日まで、東京以北では初めて北海道・札幌市の札幌ドームで開催されます。下水道展は、下水道に関する幅広い分野の最新の技術や機器、サービス等が一堂に会して展示・紹介され、地方公共団体や民間企業等の方々をはじめ、さまざまな下水道関係者との幅広い情報交換ができる貴重な場です。今年は新型コロナウイルス感染症対策も見直しが行われ、コロナ前と同様にリアルな形で下水道展が開催される意義は大きいものと期待しています。 日本下水道事業団(JS)は、地方公共団体(47都道府県)の出資により設立された「地方共同法人」です。下水道の技術スタッフに加え経営支援などの専門スタッフを揃え、日本全体をカバーできる体制のもと、下水道のプロ集団として、下水道の管理主体である地方公共団体の支援等を通じて、日本の下水道事業をライフサイクルにわたってサポートしています。 JSは、地方公共団体の下水道関係業務を公的に支援する唯一の全国的組織として、昨年で創立50周年を迎えました。また、今年は地方共同法人に衣替えしてから20周年を迎えます。JSの強みである多様な人材・豊富な実績に裏打ちされた「技術力、知財力、マネジメント力、災害対応能力」を最大限に発揮するとともに、これからも地方公共団体、関係団体、民間事業者の皆様との連携強化を図っていきます。 近年の下水道事業は、新設中心から管理・更新の時代へと構造変化し、人口減少と施設の老朽化、国・地方の財政難、技術者の恒常的な不足など、下水道事業国内外、老若男女問わずに楽しんでいただける機会でもあります。多くの方々が日本の下水道の魅力と底力を実感されること、そして関係者と参加者の皆様にとって実りある下水道展となることを心より祈念いたします。を取り巻く環境は年々厳しさを増しています。また、水害や地震・津波などの自然災害が頻発し、防災・減災とインフラ強靱化の重要性がますます高まり、DX(デジタル・トランスフォーメーション)やGX(グリーン・トランスフォーメーション)の取り組みなど、新たな視点での対応も求められています。 下水道が、このような多様で複雑な課題に対応し、静脈系のインフラとして社会経済や健全な水循環を支え続けていけるよう、JSは、下水道事業の持続と進化のため、再構築、災害対策、官民連携(PPP)や事業経営支援など地方公共団体の「支援」を強化していきます。また、中期経営計画で明示した「ソリューションパートナー」「イノベーター」「プラットフォーマー」として技術基準の策定、国際支援、人材育成等も含め、下水道を通じた社会全体の発展のためにスピード感を持った取り組みを進めます。 「下水道展 ’23札幌」では、このような課題やニーズに対応したJSの取り組みを発信するため、パブリックゾーンに展示ブースを出展するとともに、併催企画として「セミナー JS最前線」を開催します。 展示ブースでは、出展テーマを「下水道ソリューションパートナー 〜良好な水環境の創造、安全なまちづくり、持続可能な社会の形成に貢献します〜」として、下水道事業が直面する課題や多様化するニーズに対応した取り組みの展示を行います。特に、今回の見どころとしては、JS事業として特に取り組みを強化している最新の下水道DX等を、ブース展示に加えデモンストレーションを交えて、わかりやすくご紹介します。 さらに、昨年度好評を博したJSマンホールカードの配布についてもJSブースで行います。 併催企画の「セミナー JS最前線」は、8月3日午後に開催します。セミナーでは、「JSの取り組みの今」、臨時増刊「下水道展 ’23札幌」 2023.0807 Yasuhiro Morioka地方共同法人 日本下水道事業団森岡 泰裕 理事長 下水道展 ’23札幌 開催に寄せてこれからの下水道を牽引する新たなJSの取り組みを発信
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