下水道の散歩道 第34-63回
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第3種郵便物認可 表2 日本下水サーベイランス協会 会員■正会員㈱AdvanSentinel、ヴェオリア・ジェネッツ㈱、㈱NJS、(一財)沖縄県環境科学センター、管清工業㈱、㈱クボタ、㈱建設技術研究所、JNC㈱、塩野義製薬㈱、㈱島津製作所、㈱島津テクノリサーチ、㈱水道アセットサービス、中外テクノス㈱、㈱東京設計事務所、東芝インフラシステムズ㈱、東洋テックビルサービス㈱、㈱日水コン、㈱日吉、㈱FINDi、㈱三井開発、横河電機㈱■特別会員井原賢(高知大学農林海洋科学部農林資源環境科学科生産環境管理学領域水環境工学研究室准教授)、北島正章(北海道大学大学院工学研究院環境工学部門准教授)、舘田一博(東邦大学医学部医学科微生物・感染症学講座教授)、原本英司(山梨大学大学院総合研究部附属国際流域環境研究センター教授)、本多了(金沢大学地球社会基盤学系教授)■特別顧問山本有二(衆議院議員/自由民主党政務調査会下水道・浄化槽対策特別委員会委員長)表3 一般社団法人日本下水サーベイランス協会第2回講演会プログラム【第1部】公衆衛生関係者及び医療関係者の皆様への下水サーベイランス活用に向けた提案特別講演Ⅰ:舘田一博氏 (JWWSA特別会員/東邦大学医学部 教授)「COVID-19パンデミックから何を学ぶか ~下水サーベイランスの活用を含めて~」特別講演Ⅱ:山口亮氏 (札幌市保健所長)「札幌市保健福祉局における下水道疫学データの活用とその可能性」【第2部】地方自治体の皆様からの下水サーベイランス活用事例の紹介田中宏明氏(京都大学名誉教授・信州大学特任教授)渡邊浩基氏(札幌市下水道河川局処理担当部長)中野哲夫氏(小松市上下水道局上下水道管理課 課長)坂本龍二氏(養父市危機管理監) 第1998号 令和5年7月25日(火)発行(33)【筆者略歴】山梨県北杜市大泉村出身。1974年3月、東京大学工学部都市工学科卒業。同年4月、建設省入省。都市局下水道部下水道事業課配属。1987年西ドイツカールスルーエ大学客員研究員、1991年京都府下水道課長、その後、建設省下水道事業課建設専門官(予算総括)、同下水道事業調整官、東北地方整備局企画部長、国交省下水道事業課長、国交省下水道部長、日本下水道事業団理事、日本下水道事業団理事長(公募による選任)、㈱NJS取締役技師長兼開発本部長等を歴任。2022年3月より㈱NJSエグゼクティブ・アドバイザー(常任特別顧問)。2022年5月より一般社団法人日本下水サーベイランス協会副会長・企画委員長。その他、(公財)河川財団評議員、(一社)日本非開削技術協会理事、等を務める。技術士(上下水道部門(下水道))。著書に『21世紀の水インフラ戦略』(理工図書 書き下ろし)がある。講演会テーマ : 社会における下水サーベイランスの活用に向けて開催日:2023年8月2日(水)12時30分開場、13時00分開演開催地:北海道大学工学部フロンティア応用科学研究棟2階レクチャーホール況の把握体制を確保するなど、必要な対策等を講じていく」と、下水サーベイランスを意識した感染症の流行実態の把握における重層的手法の活用が明示されました。8. 我が国における下水サーベイランスの社会実装に向けての現時点の課題と展開方向 我が国における下水サーベイランスの社会実装に向けては、現時点で、技術面、体制面、コンセンサスの形成面で以下の課題があります。 技術面では、我が国は、高感度検知技術・感染者数予測モデル・多様な病原体への適用等において世界最先端技術を有しています。この技術を内外で活用できる状況を今後創っていくことが課題です。 体制面では、採水・分析・解析・情報活用という一連の活動のシステム化・スピード化、全国モニタリング体制の確立、モニタリング予算の確保、人材育成、サーベイランスコストの削減等が課題です。 コンセンサスの形成面では、国・自治体・保健衛生関係者・医療関係者・下水道関係者・市民と幅広い層のコンセンサス形成が必須です。 こうした課題に対して、技術の更なる進展と普及、体制の早急な整備、サーベイランス費用分担の考え方の確立、幅広いコンセンサスの形成に、取り込む必要があると考えています。9.おわりに 昨年5月12日に、「下水サーベイランス」推進のため、民と学が連携して、「一般社団法人日本下水サーベイランス協会」が設立されました(協会の一年間の活動を表1に、協会の会員名簿等を表2に示します)。また、近く、下水サーベイランスの成果を活用する側に立つ自治体と大学で、「全国下水サーベイランス推進協議会」が設立される予定です。こうした動きを踏まえ、我が国の下水サーベイランスの社会実装が進み、将来、「天気予報」のように、毎週、多くの感染症の感染実態の変化が、日本中で公開され、国民の行動変容に繋がることを期待しています。 来る8月2日(水)午後に、札幌市の北海道大学構内において、下水道展と併せて、併催企画として、「社会における下水サーベイランスの活用に向けて」のタイトルで日本下水サーベイランス協会主催の講演会を開催します。プログラムは表3のとおりです。事前登録と当日の現地での登録、どちらも可能です。無料です。事前申し込みは、一般社団法人日本下水サーベイランス協会のホームページ(https://www.jwwsa.or.jp)から、お申し込みください。下水道情報読者の皆様、奮ってご参加ください。お待ちしております。

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