下水道の散歩道 第34-63回
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(32)第1985号 令和5年1月24日(火)発行 ウ.最重要国策とのシンクロとしての、国主導で下水道分野での世界的イノベーション実現を目指す「下水道大規模技術表 下水道政策・下水道行政における骨太重要施策(1963~2022年の60年間)筆者作成年 月1963(S38)年12月生活環境施設整備緊急措置法制定。第1次下水道整備五箇年計画(昭和38~42年度)策定。計画額5年間で4400億円行政管理庁、下水道行政に関する行政監察実施1964(S39)年1965(S40)年4月大阪府寝屋川流域下水道着手1965(S40)年10月経済企画庁長官が関係各省に「公共用水域の水質の保全に係る下水道等の整備について」勧告1966(S41)年7月下水道財政研究委員会第2次提言「新下水道と財政」公表1966(S41)年9月行政管理庁、下水道行政一元化を勧告(管渠建設省、処理場厚生省の現状を改め、建設省へ一元化すべしと提言)1967(S42)年3月第2次下水道整備五箇年計画(昭和42~46年度)閣議了解。計画額5年間で9300億円(公共下水道・流域下水道の補助率4/10に引き上げ)1967(S42)年8月公害対策基本法制定骨太重要施策 下水道行政一元化の契機流域下水道第一号水質汚濁対策として、流域下水道の設置を勧告第1次提言は1961年公表翌年2月下水道行政一元化閣議了解公害対策基本法のもとで水質環境基準を制定第3種郵便物認可摘 要エ.国策として最重要な調査・事業・技術開発に係る下水道インフラ事業の国直轄化と執行機関としてのJSの貢献オ.上下水道事業の連携一層強化カ.下水道事業における国・地方自治体・民間・個人(国民)の役割分担論・負担論の確立と、それに基づく官民連携事業推進の具体策の提案と本格的展開開発プロジェクト」の立ち上げと推進、技術の海外展開によるシナジー効果創出キ.インスペクション技術の強化等を踏まえた次世代下水道インフラマネジメントの展開ク.下水道法の目的規定の抜本的見直し5.おわりに 下水道政策・下水道行政の歴史を振り返り、学び、洋々たる未来に向けての展開に活かしていけたらと心から願っています。我が国の高度成長と下水道インフラの輝かしい成長は、時を同じくして進んできました。日本の未来への不透明感が漂う中、「下水道インフラが日本を変える、世界を変える」という強い意思を持ち、下水道インフラ界が、国の主導の下、先見性を持って、政官学民が連携し、日本経済全体の動きの一歩も二歩も先を行く施策を打ち出し、日本経済をリードしていきたいものです。2023年を、そのスタートの年としようではありませんか。して取り組んできた筆者としては、決して不可能なものでなく、上記、示唆を踏まえて、政官学民挙げて取り組めば、可能なものばかりと考えています。ア.最重要国策とのシンクロとしての、下水道分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)、GX(グリーン・トランスフォーメーション)、BX(バイオ・トランスフォーメーション)の国主導での展開•GXでは、施工・維持管理のすべてのプロセスにおける脱炭素化•BXでは、ゲノム編集、合成生物学を駆使しての微生物等の活用イ.最重要国策とのシンクロとしての、災害・感染症・戦争等危機管理対応の推進•具体的には、①内水対策下水道事業の抜本的強化と外水対策との連携強化、②下水サーベイランスの社会実装による地域の危機管理情報の速やかな把握・発信、③国防への下水道インフラ施設のデュアル(多目的)活用。具体的には、下水道処理施設地下と敷地のシェルター(防空壕)・避難拠点活用等、④来るべき超大規模災害(地震・噴火等)への徹底した事前対応準備と発災時の速やかな対応•日本が世界の下水道技術を仕切るべく、標準化への注力も。特にGX、BX関連に最大限の注力を。また、この一環として、日本の行政主導の「世界下水道会議」の開催•国策として最重要な部分につき、一部下水道事業の国直轄化を図る。その際の執行機関として、JSも考えられる。国直轄は、新技術の先導的採用、新規施策の先導的実施において、大きく貢献する可能性がある•来年4月に水道行政が国土交通省に移管。そのシナジー効果を徹底的に追及すべき。インフラマネジメント・インスペクション手法・設計積算基準・入札契約制度・執行制度等の統一標準化等。「世界上下水道会議」開催等も視野に•先述の「下水道財政研究委員会」の復活と、国を挙げての議論ととりまとめ•下水管路内点検への管路内空間飛行ドローン・水上走行ドローン・水中ドローンの活用等インスペクション技術の強化を図るとともに、インフラマネジメントの新たな展開を図る•下水道法の目的に、「水素・窒素・リン・電力・水資源等の資源エネルギーの創出」「(下水サーベイランスによる)地域の危機管理・安全情報の把握・発信」を新たに規定

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