[国会最新情報]第3種郵便物認可 第1964号 令和4年3月22日(火)発行(37)4.おわりに■下水道インフラ関係の国会審議/2月16日[衆議院予算委員会第一分科会 国民民主党鈴木敦議員質問](鈴木敦議員)2019年川崎市の内水氾濫で、自らも被災した。内水対策、極めて重要。どう対応していくか、大臣の見解を。(二之湯防災担当大臣) ハード・ソフト、組み合わせて、流域治水対策として、総合的に対応していく。(鈴木敦議員)緊急時の樋門の操作について。(植松下水道部長)昨年、樋門の操作規則作成を義務付けたところ。[衆議院予算委員会第八分科会 自由民主党 国定勇人議員質問](国定議員) 主要な管渠の交付対象基準の緩和について対応を。市にとっては、財政的に大きな影響。(井上水管理・国土保全局長) 令和3年度より、雨水については、緩和したところ。[衆議院予算委員会第八分科会 自由民主党 鈴木英敬議員質問](鈴木英敬議員)黒海苔の色落ちで、漁業者が影響を受けている。豊かな海を取り戻すため、下水処理場等からの排水中の栄養塩類の管理必要。見解如何。(井上水管理・国土保全局長)栄養塩類の管理、重要。処理場で、冬季に季節別運転管理を行い、手順書も出している。(中山国土交通副大臣)引き続き、季節別運転管理を進めつつ、環境省等他省庁とも連携をとっていきたい。■お知らせ 『下水道の散歩道』は次回以降、2ヵ月に一度、奇数月の後半に発行する下水道情報に掲載します。次回(第55回)は5月31日発行号です。解禁等が期待されます)。 ロシアのウクライナ侵攻は、政府のマテリアリティーを大きく変更させる出来事でした。時代の大きな節目であると思います。この中で、下水道インフラが国の重要課題に対して、何ができるのか。このように、浸水対策、事業推進方策、水質コントロール等幅広いテーマに関し、国会議員の方々が下水道インフラに関心を持っていただいていることは、ありがたいことだと思います。私は、上で見てきましたように、下水道インフラのできることは、決して小さくないと考えています。脱炭素化と防衛を組み合わせての全国の大規模下水処理場を核とした「地域のエネルギー・国防避難拠点化」は、検討の余地が十分あると考えます。その処理場を「下水サーベイランス」のモニタリング拠点として、定期的・継続的に流入下水中のウイルスRNA濃度等を計測して、地域の安全度・危険度を把握することも併せてできるでしょう。国民の生命・安全を守る観点で、下水道インフラが貢献できることは非常に大きいと考えます。
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