愛犬との散歩コースもスタムティッシュのひとつ第3種郵便物認可第1904号 令和元年10月22日(火)発行(33)3.下水道インフラのStammtisch(指定席)の 議論を親しくさせていただいている遠藤利明元オリンピック・パラリンピック担当大臣(自民党衆議院議員山形一区)とそのお店で話をしていた際、下水道インフラの将来の話になり、「やはり、若手の国会議員に下水道インフラファンになってもらい、心から応援してもらうことが必須だなあ」という話になりました。そして、「よし、下水道インフラを応援する若手国会議員を十数名ほど自分が集めて応援団を作ろう。名前は、下水道のイニシャルをとって、Gの会としよう。自分がリーダーだが、自分以外は当選1~4回程度の若手議員としよう。会費は、毎月、会員の議員歳費から天引きするようにしよう」との提案が遠藤議員ご自身から出されました。そして、すぐ、Gの会が結成され、今日に至っています。3ヵ月に1度程度の頻度で開催され、国土交通省下水道部の幹部だけでなく、若手も交えて、活発な意見交換がなされています。私も、長い間、多くの国会議員の方々と議論等接触させていただいてきましたが、国会議員ご本人から、自主的に「応援団を作ろう」と言っていただいたことは、初めてで、感激しました。 20年前、まだ建設省のころ、東北地方建設局の企画部長をしていたことがあり、その時、遠藤議員は建設政務次官(現在でいえば国土交通副大臣)をしておられ、二人で、よく、「山形をどうしていくか、東北をどうするか」等、熱い議論をしたことを思い出します。遠藤元大臣は、いま、日本中が熱狂している「ラグビーワールドカップ日本大会」の誘致の大立役者であります。まだ日本のラグビーが弱く、人気もなかった10年前の、2009年、森元首相と二人で、ワールドカップ日本招致を成功させられました。招致決定の直後、お話しした時に、「ラグビーは、テレビ放映権やスポンサー収入はすべて、国際ラグビー評議会IRB(現ワールドラグビー)に吸い上げられ、日本に収入が入るのは、会場のチケット代だけなんだよ。会場が、がらがらということにならなければいいがなあ。心配だよ」とおっしゃっていたのを、今でも覚えています。ご自身が大学時代にラグビーをしておられ、何よりもラグビーを愛しておられる中、先月9月末、ワールドカップの開会式直後で、初戦のロシア戦快勝の直後にお会いした時には、「開会式では、感激して、森元首相と抱き合って喜んだよ」とおっしゃっていました。また、東京オリンピックの誘致決定の際には、決定の地ブエノスアイレスに行っておられ、東京招致にも大いに尽力されました(ちなみに、高校時代は柔道をやっておられ、現岡山市下水道河川局長の斎野さんは、山形東高校柔道部の後輩です)。 下水道インフラの将来を見据え、土台を確立していくに当たり、「下水道新々ビジョンの策定」「下水道法の改正」「下水道財政研究委員会の復活・開催」の三部作が必要であると、再三、言ってきました。ビジョンと下水道法は、前向きに検討が進んでいくと思います。しかし、「下水道財政研究委員会」は、かなり、ハードルが高いと国等で考えられているように思います。以前のような体制、特に、第一次・第二次のような財務省も入った体制等は期待できません。しかし、以前とは違うものの、国土交通省だけではなく、地方公共団体・総務省・環境省・内閣府・民間等も入った「オール日本」の「下水道インフラの建設・更新・維持管理に関する財政制度の在り方を考える有識者会議」は、今、「設置し議論し結論を得る」大きなチャンスだと思います。以前、第五次までで、「下水道財政研究委員会」が終了したのは、建設中心時代の考え方が一定整理されたことと、地方財政措置を巡り、建設省と自治省の対立が激しくなり、それ以上続けても、実のある議論ができなくなったことが理由です。しかし、現在、財務省の財政制度等審議会の提言等に対し、総務省と国土交通省は、同じ方向での議論ができる状況にあります。また、これだけの安定した自公政権(安倍政権)が続いている状況は、正当なことを主張し、結論を得て、将来の礎を築くには、またとない機会です。改築への大きなシフト・維持管理時代の本格到来・官民連携の推進・災害の多発化の中の雨水系の負担の在り方の再考等、「下水道インフラを巡る財政負担論」を本格的に国を挙げて議論するのは、「必須」の状況であり、かつ、「最適なタイミング」です。 Stammtischとは、しっかりと定まった「指定席」という意味です。下水道インフラに係る財政論は、今、財政制度等審議会等から、揺さぶりをかけられ、ふらついており、指定席が確保できていない状況です。この際、下水道インフラを巡る財政制度を国を挙げて、しっかり議論し、「下水道財政の在り方はかくあるべし」という「下水道財政論の指定席」を確立してもらいたいと心から願っています。
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