下水道の散歩道 第1-33回
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無人化施工の展開化・省人化人化・省人化境整備コーディネーターが必要(14) 魅力ある下水道界、そのPRの推進と社会的地位の向上、国民からのリスペクト第3種郵便物認可 第1893号 令和元年5月21日(火)発行(43) 管路の新設・改築更新において、無人化施工を可能なかぎり採用します。推進工法・シールド工法においても、ロボット化による徹底的な無人化・省人化を図ります。(6) 管路維持管理における無人 管路の維持管理において、ドローンの活用・ロボティクスの活用・センサーの徹底活用・ICTの活用等により、管理の効率化・省人化・安全化を図ります。(7) 処理施設維持管理における無 処理施設の維持管理において、ドローンの活用・ロボティクスの活用・センサー・ICTの徹底活用等により、管理の効率化・省人化・安全化を図ります。広域・超広域エリア(日本一円等)を対象とした処理施設の維持管理を推進します。[自然環境面への対応として](8) 管路内・マンホール内センサー・LPWA活用による最適都市浸水対策の実施 管路内・マンホール内に水位センサー等を設置するとともに、LPWA通信装置の活用により、常時、リアルタイムで管路内水位等を検知できるシステムを構築し、ポンプ場の最適運転・雨水の最適貯留分配を含む都市の最適浸水対策に活用します。また、路面への溢水等危機予告システムを構築し、道路行政と連携します。管路内では、老朽化検知センサーの設置も進めます。[技術開発環境面への対応として](9) 下水道関連情報プラットフォームの創設・運用・活用 下水道関連の計画・設計・建設・維持管理・経営等のあらゆる情報を集約する下水道関連情報プラットフォームを創設し、運用・活用を図ります。公的情報が多く含まれますが、民間主導で設置することも検討すべきでしょう。(10) 未来型研究における大学と民間企業等との連携の推進 長い目で研究する未来型の研究テーマについて、大学と民間企業での共同研究を推進します。国等からの補助制度を活用します。テーマとしては、「センサー技術の徹底的開発」「管路内処理」「微生物燃料電池」等があります。(11) 最先端技術の下水道インフラ分野への適用の推進(ゲノム編集による活性汚泥法の最適化、バイオテクノロジーの最先端活用等) 他分野の最先端技術の下水道インフラ分野への活用を推進します。例えば、ゲノム編集による活性汚泥法の処理効果の劇的改善・下水汚泥からのエネルギー回収効率の改善等が考えられます。[その他](12) 多様な官民連携の推進と環 平成の時代の官主民従の官民連携から、対等あるいは、民主導で官は環境整備という形まで、地域と事業内容の特性にあった適材適所の多様な官民連携を推進します。(13) 下水道インフラのトータル 下水道インフラを巡るヒト・モノ・カネ、いずれの面でも「令和」年間は、非常に厳しくなることが予想されます。自治体と連携して、費用効果・効率性・生産性の高い下水道インフラマネジメントを司る「トータルコーディネーター」が求められます。公正・公平に最適な下水道インフラマネジメントをリードするコーディネーターとして、「水コンサルタント」の役割は、極めて重要になってくると考えられます。 SDGs達成に大きく貢献する環境インフラであり、人々の命を守る災害対応インフラでもあり、資源エネルギーの宝庫でもある下水道インフラの魅力を国民に広くPRし、下水道インフラ関係者の社会的地位の向上・国民からのリスペクトを目指し、幅広く広報活動を行います。下水道インフラ関連業界が憧れの職業となることを目指します。(15)新たな海外展開策の推進 下水道関連業界の海外展開にあたっては、関係者間の連携を一層強化し、海外展開に多くのノウハウを有する企業・商社・金融機関等が主導して官も加わった連合体で対応します。 以上、「令和」時代の下水道インフラの展開に係る提案・戦略について、述べました。特に、ICT化・センサーの徹底活用・無人化・省人化等による「品質を確保した上での生産性の向上」がポイントです。本連載の第16回で述べた6つの「現時点で今やらねばならないこと(ⅰ 今が変曲点であるという認識を持つこと、ⅱ 政府の重要課題との距離縮小、ⅲ 新たな下水道財政論構築、ⅳ 新々下水道ビジョン策定と下水道法改正、ⅴ 官民連携、ⅵ 国民の下水道への関心喚起)」と合わせ、「令和」が下水道インフラ関係者にとって、素晴らしい時代となるよう、官民挙げて、下水道界挙げて、知恵を結集していこうではありませんか。

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