GWN1-50
87/132

ingの水谷重夫社長らがブースで陣頭指揮し、日本の取り組みと知見の情報発信をするとともに、産官学一体のジャパンチームは一丸となってIWA東京・世界会議の招致活動を展開した。 2日目に注目を集めたのは京都大学の松井三郎名誉教授の基調講演であった。IWAの名誉会員でもある松井名誉教授は「アジア太平洋地域における都市型水管理のパラダイムシフト」と題し、これからのアジア太平洋地域の発展のためには「水とエネルギーと食料」の三位一体のコンセプトで取り組まなければならないと主張。アジア共通の課題解決のためには、①超高温好気性発酵(100℃以上)によるウイルスやバクテリアフリーの肥料化。実例として佐賀県の下水汚泥の処理例を紹介、さらに②日本のビストロ下水道の取り組み第3種郵便物認可 と成果を発表、最後に③亜臨界水処理でのメタン発酵の促進やコンポスト化の高効率化、現在、北海道北見市で行われている亜臨界水処理による木質バイオマスから和牛の飼料生産や中国や台湾での実例を多く示した。松井名誉教授の基調講演はアジアに共通する諸問題(水、食料、エネルギー)を同時に解決する手段とし実施例を具体的に示し、多くの参加者を魅了していた。3.展示会…ジャパン・パビリ 併設された展示会では、会場内最大規模の10コマに「ジャパン・パビリオン」を開設し14社・団体※1が出展し日本の技術をPR、パビリオンでは小池都知事の東京大会招致ビデオも上映された。このほか単独で荏原製作所、大成機工、島 第1854号 平成 29年10月24日(火)発行津製作所がブースを構え、荏原はマレーシアの大型ポンプ・汎用ポンプの実績をPR、大成機工はジャパン・パビリオンと単独ブース双方で不断水技術を、島津製作所はTOC分析器などを情報発信した。 以上のように、日本が大きな存在感を示した第七回IWAマレーシア総会は成功裏に終了したが、日本にとって今後、世界的な水会議が目白押しである。たとえば本年12月にミャンマー・ヤンゴンで開催予定の「第三回アジア太平洋水サミット」(日本水フォーラムが主導)、来年3月には第八回世界水フォーラム(ブラジル)、さらに同年9月はIWA世界会議の東京開催、同年10月の世界湖沼会議(茨木県で開催)などの国際会議に向けて、日本の水に関する叡智と技術ノウハウをさらに強力に世界に発信することが期待されている。ジャパン・パビリオンメタウォーターブース※1:ジャパン・パビリオン出展企業・団体水ing、メタウォーター、JFEエンジニアリング、大成機工、日本ニューロン、東京都水道局、東京都下水道局、東京水道サービス、東京下水道サービス、横浜市水道局、日本水道協会、日本下水道協会、日本下水道新技術機構、日本水道工業団体連合会右から筆者、水ing水谷重夫社長、日水協吉田永理事長、TSS増子敦社長水ingブース(中央は水谷重夫社長)東京水道サービス(TSS)ブース(中央は増子敦社長)荏原製作所ブース(単独)オン

元のページ  ../index.html#87

このブックを見る