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国ミャンマーカンボジアラオスインドネシア上記4ヵ国小計フィリピンベトナムタイマレーシアブルネイシンガポール上記6ヵ国小計合計第1829号 平成 28年10月25日(火)発行 ◦事業主体:地元廃棄物処理業者(㈱エースクリーン)◦亜臨界水反応装置(バッチ式):2m3圧力容器 (温度190℃、圧力13気圧、処理時間30分)◦黒毛和牛17頭の飼養実証:2014~2015年(235日間)◦新木質飼料の品質:病原性微生物や有害物なし 可消化成分TDN=32%、そのうち繊維分画=72.5%◦増体重効果:従来飼養法=0.53kg/日、新木質飼料=0.58kg/日 亜臨界水処理を用いた資源化産業モデルとして①未利用の木材資源から家畜の飼料を作る。②家畜糞尿や食品残渣から高機能の肥料作り、③亜臨界水処理によるメタン発酵の高効率化による発電モデルなどがある。ユニークな例は白樺チップから和牛のエサつくりである。この詳細については平成28年3月29日付け本紙第1814号で述べているので参照されたい。5.さいごに日本の下水道は先人のたゆまぬ努(出典:A Energy efficiency conference 2012 0731-0802資料)力により、世界に誇れる生活環境を創り出してきた。今後はその技術やノウハウを世界、特に東南アジア諸国に向けて発信し貢献する時代が来ている。繰り返しになるが、彼らが欲しいのは「日本型の下水道」ではなく、「貧困から脱出するために、すぐに役に立つ有機性肥料や、すぐ使える生活用の電力」なのである。お金を生み出し喜ばれる下水道はどうあるべきか、日本の常識に捉われない視点を変えた日本の下水道技術の国際貢献を期待している。無電化地域人口(百万人、概数)26.0 24.0 78.0 73.7 53.8 89.7 97.3 99.3 99.4 99.7 100.0 95.6 73.9 第3種郵便物認可東南アジア諸国の電化率と無電化地域人口電化率(%)木質から飼料への実証事業モデル(北海道・北見市のシラカバ牛)(資料提供:㈱エースクリーン)44.4 10.6 1.4 62.4 118.8 9.5 2.1 0.5 0.2 0.0 0.0 12.3 131.1 3.東南アジア諸国は電力が欲しい1) アジア諸国の遠隔地における電化率と無電化地域人口 アジア諸国の電化率は、都市部は急激に進展しているが、農村部、山岳地域を含めた全国規模になるとこれからである。例えばミャンマーの電化率は26%、カンボジアは24%などで、これからが勝負である。特に農村部においては無電化率が高く仮に電気があっても停電が頻発する地域が多い。ここでも日本の下水道で得られた知見が発揮できる。勿論、彼らに受け入れられるシンプルで安価な発電装置の開発が急務である。2) 日本国内のメタン発酵による発電事業 日本国内において、FIT制度(固定価格買取制度)により、特に民間主導による発電事業が急速に展開された。2010年以降、民間が主導し建設された発電所は40ヵ所以上に上る。また続々と建設されている。これらのシステムは日本の規格や制度(電源電圧、周波数制御など)にあわせ、高級仕様になっているが、アジア諸国に受け入れられる安価なスペックに変えることで対応できる。4.東南アジア諸国は、お金になる有機資源の転換技術が欲しい1)亜臨界水処理による資源創出 最近、亜臨界水処理が注目されている。亜臨界水処理を一言で言うと「あらゆる有機物を低分子に切れるハサミであり、その反応条件により完全分解、加水分解、油化、抽出ができる」ことが特徴である。2)資源化への適応例■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

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