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の場で浄水器を売り込むような大声で話しかけ、浄水器ブースは最大の活況を呈していた。これは水道水や地下水は市民にとり、まったく信用できない証でもあろう。3)水処理膜ビジネスの状況 中国では大型の水処理については、今までは外国製の膜が指定されていたが、最近は国内メーカーにも開放されつつある。外国産ではダウ膜の市場占有率が高いが日本の膜メーカーも頑張っている。 東レは逆浸透膜(RO膜)を主体に品揃えの多さと実績をアピール、旭化成は大型浄水場の前処理、海水淡水化の前処理、再生水プラントの技術と実績をPR、明電舎はセラミック膜の展示をしていた。各社の代表的な納入先は◦東レUF膜:1. 河北省鉄鋼プラント廃水処理 3万3000m3/d 2009年2. 内モンゴル化工プラント廃水処理 2万3000m3/d 2016年MBR膜装置:1. 内モンゴル石炭化学工場廃水処理 1万m3/d 2013年2. 広東省液晶工場廃水処理 1万1000m3/d 2011年RO膜:1. 青島海水淡水化処理 10万m3/d 2010年2. 寧夏廃水回収 10万m3/d 第1822号 平成 28年7月19日(火)発行 3. 天津市南港海淡・製塩一体化◦旭化成はUF膜として1. 杭州市浄水場 30万m3/d 2. 浙江省発電所向け海水淡水化装置 4万8000m3/d 2007年3. 北京市再生水領域(再生水プラント)7万7500m3/d 2007 -20124. 広東省製紙プラント脱塩処理 などである。中国には膜メーカーが300社以上あると言われ、水需要増大に対応すべき海水淡水化、再生水の大型プロジェクトに向けて、これから本格的に競争激化するものと思われる。2008年プロジェクト 13万5000m3/d 2017年予定2013年18万m3/d 2005-2011年第3種郵便物認可旭化成ブース(中央は筆者)展示会には2019社が出展東レブース明電舎(セラミック膜)ブース2.中国の都市ごみ問題 廃棄物問題は、経済発展に応じ急激な排出量の増大と種類の多様化から大きな環境問題として浮上してきている。2015年は排出量3億トン/年を超えたとの予測も出ている。また、現在までに中国全土に野積・放置されたごみ量は70億トンとも言われている。ごみの処理処分法は、ほとんどが埋め立てであり、近年、ごみ焼却方式が大都市を中心に伸びてきている。2010年時点で大型(600トン/日)以上の都市ごみ焼却炉設置は100ヵ所を超え、2016年現在では250ヵ所を超えている。また計画は多いが、地元住民の根強い反対により頓挫しているものも多いのが事実だ。 市場関係者によると2025年まで

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