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ヴェオリア製・小型無放流システム目を引く日本刀のデザイン怪しげな寿司職人がお出迎え!2)バイオテクノロジー経済の動向 欧州バイオ経済市場の現状と将来が討議され以下の内容で意見交換が行われた。・ 2020年までの欧州バイオ経済の3)産業用水のマネージメント 年々増加する水需要に対処するためには、産業用の水資源マネーいているので、適切な価格で化学プラントを建設しなければならないことは明白である。あり方(HORIZON2020)◦ EU各国のバイオ経済の現状報告(ドイツ、オランダ、フランス)◦ 持続可能なバイオ経済への挑戦(食糧、家畜への給餌、エネルギー問題)◦ バイオベースの生分解性プラスチック(製品、潤滑剤、表面改質剤)の開発など ドイツのバイオガスプラント設置数は、2000年時点で約1050ヵ所であったが、FIT制度の買い取り価格や家畜・生ごみメタン発酵槽の増加などで、2013年時点で7100カ所を超えている。下水処理のメタン発酵は約1100ヵ所で、全体の15%を占めている。さらに国の再生可能エネルギー源強化の方針に沿って下水汚泥発電が増加傾向となっている。最終汚泥は焼却処理されている例が多い。第1796号 平成 27年7月21日(火)発行 ジメントが重要である。以下の項目が討議された。◦ 水管理と運用の高効率化(特に省エネ対策)◦ 水資源リサイクル技術の開発◦ 無放流水処理技術(ゼロ・リキッド・ディスチャージ:ZLD)の開発 無放流処理を実現させるための水処理に関する基本操作として、前処理、凝集処理、生物学的な処理、膜ろ過技術、活性炭処理、イオン交換処理、電気透析膜や殺菌技術等を組み合わせた機器が数多く展示された。例えばヴェオリアは電気透析膜、UV照射、UF膜、RO膜と蒸発装置を組み合わせたパッケージ装置(0.5~20m3/hr)を提案している。4)目立たない日本企業のブース 出展企業・団体数は世界100ヵ国以上から3813であり、企業紹介は2冊に分冊され、その厚みは2冊で5センチを超えている。日本企業はわずか49社(全体数の1.3%)で先進国の中では一番少ない。水関連企業でお馴染みの出展社名は、フジキン、イワキ、キッツ、栗本鐵工所、栗田機械製作所、大川原製作所、日機装、巴工業、荏原製作所、月島機械、ヤマト科学などである。 各社とも自社の製品の性能の良さや、信頼性を売り込んでいるが、今一歩、日本企業のブースは通路を歩く顧客の目に留まっていない、すなわち素通りである。3800ブースもある中で、いかに自社のブースに足を止めてもらう工夫が必要である。際立ったのは荏原製作所のブースである。通路からよく見えるところに「日本刀」のデザインがあり、遠くからでも日本が想像でき、ブースの前にくると寿司職人が、「一巻どうぞ」とまな板の寿司を持って着席を勧める。食べ終わる頃にドイツやイタリアの荏原社員がポンプのカタログを説明する手順で多くの来客でにぎわっていた。 まず刀(かたな)で日本を売り込む、日本刀の優秀性は世界で認められている。その日本刀の製造技術を使ったのが荏原のポンプであろうと理解と誤解をさせ、足を止めてもらう。パネル表現も面白い。「Cutting - edge」の表現は、「先端技術」を表す英語であるが、日本刀の切れ味まで想像させる。さらに製品の特長を3本指で優位性を倍数で表現している。 海外では、この位の売り込み姿勢が必要であろう。荏原ポンプ欧州事務所(在イタリア)の永田秀社長によると、今回のブースはすべてイタリア人デザイナーに任せたとのことで、納得である。日本第3種郵便物認可

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